マラソン
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人生はよくマラソンに例えられるが、懸命に努力し自身をより向上させるという点で山登りか、あるいは苦労の連続という点でハードル競技のようにも感じられる。思い起こせばこの1年間はとても苦しい年であった。
滋賀県の某現場において、下請業者が元請けと喧嘩して途中放棄してしまい、後始末や翌日からの新たな業者手配に苦労したこと、作業日を事前に連絡していたにもかかわらず、3日連続して職人が来ず、必死になって調整したこと、等、信じられないことが何度も発生し、尻拭いにとても苦労した。
また、工事が重なり多忙を極めていた時に、退職された方の担当工事が急に増え、職人さんも足りず、切り抜けるのに非常に苦しんだ。
その他、苦情の処理等、困り果てるような出来事が多すぎ、身の不運を嘆いた。降参できるならそうしたいぐらいであった。
しかしながら、そんな状況下でも、家に帰ると幸せな気分になる。特に子どもには本当に癒される。そんな家族との旅行は至福の一時でもある。今年も富士山や長野、東京等へ行った。そのひとつの長野は、マラソン大会を兼ねた旅行である。それ以来7ヶ月ほどマラソン大会から遠ざかっていたが、最近久しぶりに出場した。結果はまだまだであるが、他人と気持ち良く競い合え、いろいろ楽しい出会いもあり、その上、無事ゴールすると大きな達成感が味わえた。
仕事は苦労の連続で、いつ髪の毛が抜けたり白くなったり、あるいはうつ病にかかってもおかしくはない。そうならないのも毎日走ってストレス発散しているおかげかも知れない。できれば70才、80才になっても走り続け、いつか年齢別のマラソン日本一を目指したい。
他にもいろいろな夢や目標があるが、自分と同学年である楽天 三木谷社長や横浜 中田市長らの活躍を見ていると大いに発奮させられる。同じ土俵で勝負しようとは思わないものの、業績面ではるかな遅れを取っている。
しかし、まだ人生のほんの中間点を越えたところである。
他人に先行されても焦らずペース配分を考えて走り、更なる試練に耐えながら、努力を重ね、研鑽を積み上げ自身を高め、なんらかの面で彼らに劣らぬ成果を上げて人生のゴールを迎えたい。
大石 修平